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HISTORY
2017

2017年度の全勉強会の記録です。

 

Session abstract

・日時:2018年03月05日(月)18:30-20:00

・会場:東京医科歯科大学M&Dタワー21階大学院講義室1

・講師:吉村健佑先生(国立保健医療科学院 医療・福祉サービス 主任研究官)

 

​  今回は”「医師の働き方改革」から「病院の産業医」まで ~「自分目線」の産業保健とキャリア~”というテーマのお話で国立保健医療科学院医療・福祉サービス主任研究官の吉村健佑先生にお話しいただきました。吉村先生は昨年10月に続き、今回2回目となるご講演を引き受けて下さりました。

 

 昨今、医師の労働環境についても議論が活発化している最中ですが、初めに「医師の働き方改革」をめぐる政策動向のお話から勉強会はスタートしました。長時間労働・医師の自己犠牲が常態化してきた医療の世界ですが、女性医師や介護を必要とする家族を持つ医療者の増加や、過重労働による研修医の自殺問題を受けて、医療現場の労働環境の是正の必要性が唱えられ始めています。医療現場の労働環境是正の実現は、これまで私たちが享受してきた医療機関へのフリーアクセスなどの医療制度の継続と多数の点で衝突するため、国民も医療者も共に意識改革が必要であるという事を実感させられました。

 

 続いて、精神科医としても活躍された経歴をお持ちの吉村先生から職場のメンタルヘルスを守る産業医としてのキャリアのお話をしていただきました。そして、医療者自身のメンタルヘルスは誰が守るのか、という重要な点にも触れ、自助努力のみで医療現場の運営を継続していくことの困難さを痛感させられました。

 

 企業だけでなく、医療の世界でも人材をいかに効率的に活用するかという視点がますます重要になってくると思わされました。当日は千葉大学と早稲田大学からも学生が参加して下さり、活発な質疑応答が交わされました。(文責:嶋津)

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